牝獅子めじし)” の例文
ヒッポとは、ブラゼンバートお気にいりの牝獅子めじしの名であった。アグリパイナは、産後のやつれた頬に冷い微笑を浮べて応答した。この子は、あなたのお子ではございませぬ。
古典風 (新字新仮名) / 太宰治(著)
多数の牡獅子おじしと、牝獅子めじしと、小獅子こじしとが、おのおの羯鼓かっこを打ちながら、繚乱りょうらんとして狂い踊ると、笛と、ささらと、歌とが、それを盛んに歌いつ、はやしつつ、力一ぱいに踊るが
大菩薩峠:25 みちりやの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
牝獅子めじしの方が、どうした事か、間もなく石磴を飛んで裂けました。
雪柳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)