“牛場”の読み方と例文
読み方割合
うしば100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ここは元、禁裏のお牛場うしばで、乳牛院にゅうぎゅういんの跡とも呼ばれていた。今でも、野放しの牛がいるとみえ、陽が高くなると、枯れ草とふんのにおいが蒸れて来るのである。
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「お法師さま」六条のお牛場うしばのあたりを、二人は、見まわしていると、かつて、その辺の空地に寝ころんでいたまだうしや、牛のふんに群れていた青蠅あおばえのすがたは一変して、どこもかしこも
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「六条お牛場うしば」というのが割り込んでいて、汚い牛飼長屋だの、牛小屋だのが、部落みたいに散在している上に、空地には野放しの牛が、白いのだの、ぶちだの、茶だの、随所に草を喰っていて
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)