火球ひだま)” の例文
小さい火球ひだま雁首がんくびから勢いよく飛び出したと思ったら、坑夫の草鞋わらじ爪先つまさきへ落ちてじゅうと消えた。坑夫はからになった煙管きせるをぷっと吹く。羅宇の中にこもった煙が、一度に雁首から出た。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)