濃黒どすぐろ)” の例文
赭土色あかつちいろはだで、髪の長い、手足の長い、爪の長い、人か猿か判らぬような怪物である。彼は市郎の靴で額の真向まっこうを蹴破られたと見えて、濃黒どすぐろいような鮮血なまちその凄愴ものすごい半面を浸していた。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)