潼関どうかん)” の例文
潼関どうかんの馬超軍に、またまた、新手の敵兵が、約二万も増強されたようです。しかも今度の新手もことごとく北の精猛な胡夷えびすばかりです」
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
唐の天宝の末に、安禄山あんろくざんが乱をおこして、潼関どうかんの守りも敗れた。都の人びとも四方へ散乱した。梨園りえん弟子ていしのうちに笛師ふえしがあって、これも都を落ちて終南山しゅうなんざんの奥に隠れていた。
「後学のため、伺いますが。——合戦の初めに、馬超の軍勢は、潼関どうかんっていましたから、渭水いすいの北は遮断された形でした」
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかも、ここまで来ると、敵国長安の府も潼関どうかんも、また都洛陽らくようも、一べんすでに指呼しこのうちだ。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
馬超、龐徳、韓遂、馬岱、万余の大軍は関中を突破すると、潼関どうかんの占領などは目もくれず、ひたすら潰走する敵を急追して、「殲滅せんめつを加えん」と、夜も日も、息をつかせず、後から追った。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
絢爛たる軍容粛々とあたりを払って、潼関どうかんにまで進んだ。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)