滑稽談こっけいだん)” の例文
また些細ささいの事なれども手近く一例を示さんに、『時事新報』紙上に折々英語を記して訳文を添えたる西洋の落語また滑稽談こっけいだんの如きものは読者の知る所ならん。
日本男子論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
なかには大晦日おおみそか門飾かどかざりもすんだ頃になって、松や裏白うらじろなどを山から背負いおろして、何処どこでも買ってくれる家が無かったという類の滑稽談こっけいだんもあり、わざわざ海の神に捧げようとして
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
意外にも奇怪千万せんばんなる寃罪えんざいの因となりて、一時妾と彼女と引き離されし滑稽談こっけいだんあり、当時の監獄の真相をつまびらかにするの一例ともなるべければ、今その大概を記して、大方たいほうの参考に供せん。
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)