湯滝ゆだき)” の例文
旧字:湯瀧
湯滝ゆだき”を売りものにするまでに俗化し、従って、その表構えでも、その一部に、下駄穿きで自由に出入できる食堂を設備したりの、太だ解放的なものに改めた。
浅草風土記 (新字新仮名) / 久保田万太郎(著)
しかも湯滝ゆだきのあとを踏むように熱く汗ばんだのが、さっ一風ひとかぜ、ひやひやとなった。
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
しほたれて湯滝ゆだきに打たるる心もち……
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
……といっても、それは、そうした事業家らしい料簡りょうけんの、そのなつかしいおもてつきの一部の改築して簡易な食堂をこしらえたり、湯滝ゆだきをはじめたり、花壇を設備したりした。
雷門以北 (新字新仮名) / 久保田万太郎(著)