淫魔いんま)” の例文
勿論、淫魔いんまを駆って風紀を振粛し、且つ国民の遊惰ゆうだを喝破する事業じゃから、父爺おやじも黙諾の形じゃで、手下は自在に動くよ。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
呼ぶよう、人間の耳に聞えて、この淫魔いんまほざきながら、したたかの狼藉ろうぜきかな。
政談十二社 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
おのが身辺に絡纏まつわりつつある淫魔いんましりぞけられむことを哀願しき。
妖僧記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)