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ふりがな文庫
“
淡泊
(
さっぱり
)” の例文
「たくさんじゃないわよ。ちょっと伺いたいから伺ったんだから、正直に
淡泊
(
さっぱり
)
とおっしゃいよ」
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「しかしこんな稼業の者にはめずらしい正直な
淡泊
(
さっぱり
)
した江戸児風の男で、御用を
嵩
(
かさ
)
に着て弱い者を
虐
(
いじ
)
めるなどという悪い噂は
曾
(
かつ
)
て聞いたことがなかった。彼は誰に対しても親切な男であった」
半七雑感
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
この酒はどんな
質
(
たち
)
で、どう口当りがして、売ればいくらくらいの相場で、舌触りがぴりりとして、
後
(
あと
)
が
淡泊
(
さっぱり
)
して、頭へぴんと答えて、
灘
(
なだ
)
か、
伊丹
(
いたみ
)
か、
地酒
(
じざけ
)
か
濁酒
(
どぶろく
)
かが分るため
創作家の態度
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
しかし彼らは
兄妹
(
きょうだい
)
であった。二人共ねちねちした性質を共通に具えていた。相手の
淡泊
(
さっぱり
)
しないところを
暗
(
あん
)
に非難しながらも、自分の方から爆発するような
不体裁
(
ふていさい
)
は演じなかった。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
いえ、誠に陽気で
淡泊
(
さっぱり
)
してて、結構でございますねえ。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
“淡泊”の意味
《名詞》
色・味などがしつこくないこと。
拘りがなく、態度や性格がさっぱりしていること。
そっけないこと。性的な関心が弱いこと。
(出典:Wiktionary)
淡
常用漢字
中学
部首:⽔
11画
泊
常用漢字
中学
部首:⽔
8画
“淡泊”で始まる語句
淡泊な沈着