浅茅生あさぢふ)” の例文
旧字:淺茅生
されば我邦のいにしえ猫を手飼の虎といえる事『古今六帖こきんろくじょう』の歌に「浅茅生あさぢふの小野の篠原いかなれば、手飼の虎の伏所ふしどころなる」、また『源氏物語』女三宮の条に見えたり、唐土もろこしの小説に虎を山猫という事
おもほそり寂し吾妹わぎも浅茅生あさぢふの露けき朝は裾かかげけり (四八頁)
文庫版『雀の卵』覚書 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
いとどしく虫のしげき浅茅生あさぢふに露置き添ふる雲の上人うへびと
源氏物語:01 桐壺 (新字新仮名) / 紫式部(著)
たまぼこに君し来寄らば浅茅生あさぢふ
少将滋幹の母 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
世はあぢきなき浅茅生あさぢふ
若菜集 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
雲の上も涙にくるる秋の月いかですむらん浅茅生あさぢふの宿
源氏物語:01 桐壺 (新字新仮名) / 紫式部(著)