“河向”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かわむこう66.7%
かはむかふ33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それから先は電車と前後してやがて吾妻橋をわたる。河向かわむこうに聳えた松屋の屋根の時計を見ると、丁度九時……。
寺じまの記 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
すぐ河向かわむこう須賀町すがちょうなので、内々ないない様子をききに行ったのだと言うので、「そんなら早くそう言やアいいのに。」とわたしは百円札を並べて見せ、証文は丸抱まるがかえの八百円というのだから
あぢさゐ (新字新仮名) / 永井荷風(著)
はじめから主だつた町内を歩くのでは照臭てれくさくもあつたし、且つは又家の少いところを先に済ませてしまはうといふ考へから、紙着の一隊は先づ手はじめに河向かはむかふへ繰り出したのであるが
医師高間房一氏 (新字旧仮名) / 田畑修一郎(著)