水涸みずが)” の例文
巌石がんせき、がらがらの細谿川ほそたにがわが、寒さに水涸みずがれして、さらさらさらさら、……ああ、ちょうど、あの音、……洗面所の、あの音でございます。
眉かくしの霊 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
豊年には、水分川の水のとどく限りな領下から貢税みつぎをとりあげ、水涸みずがれには、素知らぬ顔でいいものか。
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
……池は、の根にといを伏せて裏の川から引くのだが、一年に一二度ずつ水涸みずがれがあって、池の水がようとする。
眉かくしの霊 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)