トップ
>
水沫
>
すいまつ
ふりがな文庫
“
水沫
(
すいまつ
)” の例文
力を極めて漕ぐ櫂につれて、
水沫
(
すいまつ
)
がサッと翻えるのが、黎明の光に光って見える。見る見る短艇は近寄って来た。やがて窓の下で
停止
(
とま
)
った。
死の航海
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
と思うとまた、
滝
(
たき
)
の
水沫
(
すいまつ
)
がたちこめている
岩層
(
がんそう
)
の
淵
(
ふち
)
にそって、水面を
注意
(
ちゅうい
)
しながらかける
宮内
(
くない
)
の小さい
影
(
かげ
)
が見いだされた。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
スマ子女史はワイシャツの縫目からミス・フランセのコバルトの細巻をとりだして火をつけると、蒸気のこもった部屋に
水沫
(
すいまつ
)
のように緑色の煙を吐き出して
職業婦人気質
(新字新仮名)
/
吉行エイスケ
(著)
風に砕け散る波は不気味に彼をとり巻き、深海のうねりは彼を運び去り、あらゆる
水沫
(
すいまつ
)
は彼の頭のまわりにざわめき、無数の波は彼の上に打ちつけ、乱るる水の間に彼は半ばのまるる。
レ・ミゼラブル:04 第一部 ファンテーヌ
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
この大河の水は岩礁を
割
(
さ
)
いた水道のコンクリートの
堰
(
せき
)
と赤さびた鉄の扉の上を
僅
(
わずか
)
に越えて、流れ注いで、外には濁った白い
水沫
(
すいまつ
)
と
塵埃
(
じんあい
)
とを平らかに溜めているばかりだ。何の
奇
(
き
)
もなく
閑
(
のど
)
けさである。
木曾川
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
“水沫(水沫流人)”の解説
水沫 流人(みなわ りゅうと、1957年 - )は、広島県三原市生まれの日本の小説家。
(出典:Wikipedia)
水
常用漢字
小1
部首:⽔
4画
沫
漢検準1級
部首:⽔
8画
“水沫”で始まる語句
水沫集