気労きづか)” の例文
旧字:氣勞
「さるお気労きづかいもあろうやと、わざわざそれがしへ、御口上をもってお使いに命ぜられましたから、火急の中を、いて御登城には及び申さぬ」
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
また織田家の宿将とのあいだにも、かりそめに摩擦まさつを起さない。分を知って野望をあらわさず、よく内に蓄えて、同盟国に危うさを気労きづかわせない。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「さらば彼を気労きづかれさせん」と、諸軍はもっぱら神経戦をたくらんで、一番二番三番四番——と数段に備えを立て、いわゆる車掛りとなって、順番に接戦してはたちまち退き
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この人にしてこの気労きづかれはめずらしいといわなければならない。
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)