民弥たみや)” の例文
旧字:民彌
この頃京都みやこで評判の高い、多門兵衛たもんひょうえという弁才坊(今日のいわゆる幇間たいこもち)と、十八になる娘の民弥たみや、二人の住んでいる屋敷である。
南蛮秘話森右近丸 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
と、当夜の幹事の附添いで居た、佐川民弥たみやという、ある雑誌の記者を、ちょいと見て
吉原新話 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
同志の一人の松浦民弥たみやで、年二十五歳の美貌の武士で、京師の公卿姉小路大納言、このお方の家臣であった。
猫の蚤とり武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
小判一枚に青差一本! これは実際民弥たみやにとっては、大変もない誘惑であった。それだけの金が今あったら、相当永く生活くらすことが出来る。そこで民弥は考えた。
南蛮秘話森右近丸 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
牀几に腰かけた二人の男女、民弥たみやとそうして右近丸うこんまる、清浄な処女と凜々しい若武士わかざむらい、この対照は美しい。
南蛮秘話森右近丸 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)