毒害どくがい)” の例文
しかし悪人の毒害どくがいだけはお見破りになることは出来ますまい。ところがその指環のダイアモンドは毒薬の気を感じさへすれば、忽ちまつ黒に変つてしまひます。
三つの指環 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
私も近頃は、ジリジリ毒害どくがいされて居るに違ひありませんので、念のために私の部屋の敷居にも置いて見ましたが、矢張り私の部屋の敷居の豆も動いて居たので御座います。
毒害どくがいしようというはらでした
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
花苑はなぞのに何者か毒害どくがいせらる。
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
「お神さん、そいつは間違ひだぜ。吉三郎は河豚ふぐで死んだんぢやねえ、立派に毒害どくがいされたんだ」
勇次郎の死骸は、殺し方があんまり念入り過ぎたので、毒害どくがいしたのを