殊勲者しゅくんしゃ)” の例文
つけて、もののふのはなと散った殊勲者しゅくんしゃ、ほまれは末代まで伝えられよう。恩賞の沙汰もく達してあるはずだが、なおなんぞ望みはないか
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いささかおどけたかおになつて、たたみをついてあやまつたが、一ぽう犯人逮捕はんにんたいほだい一の殊勲者しゅくんしゃ平松刑事ひらまつけいじは、あるのこと、金魚屋きんぎょやさん笹山大作ささやまだいさくの、おもいがけぬ訪問ほうもんをうけた。
金魚は死んでいた (新字新仮名) / 大下宇陀児(著)
「少年連盟島! じつにいい名だ、コスター君、今夜の命名式はきみが殊勲者しゅくんしゃだよ」
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
ハハハ……、今度の捕物ではあんたが第一の殊勲者しゅくんしゃと申してもよいですぞ
妖虫 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
「お辺は鎌倉入りの殊勲者しゅくんしゃ、かつは足利ともならぶ立派なお家柄でもあることだ。朝廷としても、ご粗略にはなされまい。ま、忠顕にまかせられい」
明智小五郎は、事件の殊勲者しゅくんしゃとして、例によって新聞に書き立てられた。
吸血鬼 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
「こんやの殊勲者しゅくんしゃは、このチンピラ隊の安公ですよ。」
妖人ゴング (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)