正座しょうざ)” の例文
「こちらへこちらへ」と云いながら、白井というのが案内した席は皮肉千万にも正座しょうざであった。すなわち稽古台の横手である。
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
その顔をよく見ると、主人の眼は泣いたように赤くうるんでいる。そして火鉢の正座しょうざに坐っている老母と、横から手をかざしてっている私との顔を等分に見ながら、低い声に力を入れて
霜凍る宵 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
堀尾君は道子さんと二人正座しょうざに坐って
負けない男 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)