止宿ししゅく)” の例文
私は事情あって、在学中に結婚しましたが、自宅から大学へ通う時間が惜しいので、主任教授の許可を得て、教室内の一室に夫婦で止宿ししゅくさせて貰いました。
人工心臓 (新字新仮名) / 小酒井不木(著)
二九番の止宿ししゅく人ではなかったが、やはりハンベリイ街の売春婦で、ひと思いに咽頸いんけい部をき斬ってあった。
女肉を料理する男 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
旅行中用意の品々失策又失策日本出発ぜんに外国は何でも食物が不自由だからとうので、白米を箱に詰めて何百箱の兵糧ひょうろうを貯え、又旅中止宿ししゅくの用意と云うので
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
陳仲挙ちんちゅうきょがまだ立身りっしんしない時に、黄申こうしんという人の家に止宿ししゅくしていた。そのうちに、黄家の妻が出産した。
ただ残っているのは、殿村親子の犯罪動機の穿鑿せんさくであったが、それは後日、殿村夫人が止宿ししゅくしていたアパートの室の手文庫の中から、厳封された一通の手記が発見され、詳細に判明したのである。
妖虫 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
私たちの一行六人は北門外の大紙房ターシーファンという村に移って、劉という家の一室に止宿ししゅくしていたが、一室といっても別棟の広い建物で、満洲普通の農家ではあるが、比較的清浄に出来ているので
はなしの話 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
武進ぶしんの諸生で楊某ようなにがしという青年が、某家に止宿ししゅくしていたことがある。