橋杭はしくい)” の例文
きのうの朝も今日の朝も、雲は低く、ひょうひょうと寒風をふき落して、橋板の引かれた橋杭はしくいに、白いものさえ積って、陽が高くなると消えた。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかも御札を抛りこんだ、一の橋の橋杭はしくいの所にさ。ちょうど日の暮の上げ潮だったが、仕合せとあすこにもやっていた、石船の船頭が見つけてね。
妖婆 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
この稿を続けるに臨みもうし置くは、鶏の伝説は余りに多いからその一部分を「桑名徳蔵と紀州串本港の橋杭はしくい岩」
橋杭はしくいをだかせたまま河へ沈めたりする……これを人柱という。
丹下左膳:03 日光の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
また、渡河の攻め口としては、地形や水勢から見ても、この附近しかない事は分っているので、敵は、ここの橋杭はしくいを中心として、上流下流の数町にわたって、あらゆる障碍しょうがいを水底に設けていた。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)