標緻きりょう)” の例文
さてその紳士その美人を娶れば娶り得るはずだったが、利に走る世の習い、その美人よりも富んでさほどの標緻きりょうを持たぬ女をめとったとは、歎息のほかなし。
かれ十二分の標緻きりょうなしといえども持操貞確、つくえを挙げて眉にひとしくした孟氏のむすめ、髪を売って夫をたすけた明智あけちの室、筆を携えて渡しに走った大雅堂の妻もこのようであったかと思わるる。