槖駝師たくだし)” の例文
うちうめかれしをお出入でいり槖駝師たくだしそれなるものうけたまはりて、拙郎やつがれ谷中やなか茅屋ぼうおくせきれしみづ風流みやびやかなるはきものから、紅塵千丈こうじんせんぢやう市中まちなかならねばすゞしきかげもすこしはあり
たま襻 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
茶山は阿部邸に帰つた後、槖駝師たくだしをして盆梅に接木せしめた。枝は幸にして生きた。茶山はわづかに生きた接木の、途次にやぶられむことを恐れて、此盆栽の梅を石田梧堂に託した。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)