極込きめこ)” の例文
渠奴きやつの長処は妙に記憶が好いので日本の新聞雑誌を読んで外国通を極込きめこむのだ。元来いつたい日本人は西洋の事情に暗い子。俺が毛唐の犬を知つてるほどに中々行かんさうだ。
犬物語 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)
「そうして見ると、あの人達は、そっくり私にあとを譲る気はなかったもんでしょうかね」お島は長いあいだ自分一人で極込きめこんでいた、養家やその周囲に於ける自分の信用が
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
山牛蒡やまごぼうの葉にていたる煙草たばこを、シャと横銜よこぐわえに、ぱっぱっと煙を噴きながら、両腕を頭上に突張つッぱり、トはさみ極込きめこみ、しゃがんで横這よこばいに、ずかりずかりと歩行あるき寄って、与十の潜見すきみする向脛むこうずね
夜叉ヶ池 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「恐らく金の力で押掛け婿を極込きめこんだのであろ」
入婿十万両 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
お島は借金の言訳に、ぺこぺこしている男を見ると、そういって大束おおたば極込きめこんだ。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)