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楮幣
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ちょへい
ふりがな文庫
“
楮幣
(
ちょへい
)” の例文
「おかげで獄中におる多くの
凡下
(
ぼんげ
)
どもの首が救われました。あとは
楮幣
(
ちょへい
)
の流通をさかんにしてみせるだけが、道誉の責任にございまする」
私本太平記:09 建武らくがき帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
譔は烏老のいうことを聞いて、馬鹿馬鹿しくもあったが、正直な男だけに、
楮幣
(
ちょへい
)
を焚いたがために貪欲漢を甦らしたということがぐっと癪に触った。
令狐生冥夢録
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
概してこれを論ずるに、聖賢
位
(
くらい
)
に
在
(
あ
)
る間は、民選議院起らず。敵国・外患の迫らざる間は、民選議院起らず。外国人の金を貸す間は民選議院起らず。
楮幣
(
ちょへい
)
通用する間は、民選議院起らず。
民選議院の時未だ到らざるの論
(新字新仮名)
/
神田孝平
(著)
しかのみならず、御新政の
楮幣
(
ちょへい
)
をば、ちょろまかしの紙キレと
吐
(
ぬ
)
かすなど、怪しからん奴だ。もうゆるせん。さアこう来い
私本太平記:09 建武らくがき帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
譔の頭には
楮幣
(
ちょへい
)
を焚いたがために甦ったという烏老のことや、昼間に作って朗吟していた詩の文句などがいっぱいになっていた。譔は何かしら誇りを感じて得意になっていた。
令狐生冥夢録
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
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「でも……、見せしめの刑などをおこなわずとも、
楮幣
(
ちょへい
)
の流通が円滑に相なるような、何かべつな一政策が、そちにはあると申すのであろうが」
私本太平記:09 建武らくがき帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
みかど
還幸
(
かんこう
)
の日となっても、建武の御新政始めには、
御内帑
(
ごないど
)
のくるしさ、ひと方ならず、
楮幣
(
ちょへい
)
(紙幣)を
発兌
(
はつだ
)
して、おしのぎあったほどだが、そのおりもまた道誉は、私財をかたむけて
私本太平記:10 風花帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“楮幣”の意味
《名詞》
楮幣(ちょへい)
(近代)公的機関によって様々な物と自由に交換できる価値を与えられた紙。紙幣と同じ。楮(こうぞ)は紙の原料である。
(出典:Wiktionary)
楮
漢検1級
部首:⽊
13画
幣
常用漢字
中学
部首:⼱
15画
“楮”で始まる語句
楮
楮銭
楮紙
楮表
楮余
楮墨
楮札
楮毫
楮糊