梗概かうがい)” の例文
僕は堀口九万一くまいち氏の紹介した「雪さん」と云ふフランス小説の梗概かうがいを読み、(「女性」三月号所載)今更のやうにこの事実を考へ出した。
新聞しんぶんには講演かうえん梗概かうがいたが、新聞しんぶん記事きじには、信用しんようはらはぬ一にんであるので、しようとせぬ)として、生意氣なまいきながらごとせつするのである。
始からのべつ幕なしに、梗概かうがいばかり聴かされる。それも一々 Act 1, Scene 2 と云ふ調子で、一くさりづつやるのだから、その退屈さは人間以上だつた。
あの頃の自分の事 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)