梅幸ばいかう)” の例文
そして神戸中検なかけん梅幸ばいかう奈良米ならよね、千代、国子……といつたやうなをんな達と一緒に自動車に乗つて、春先の京都を乗廻したといふ噂が立つた。
かつて或学生の書いた小説の中に、梅幸ばいかうと云ふ名が、出て来た事がある。流石さすが、博覧強記を以て自負してゐる先生にも、この名ばかりは何の事だかわからない。
手巾 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
梅幸ばいかうの姿に誰れがいきうつし人数にんずまばゆき春の灯の街
舞姫 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
そして出来あがつた上は太秦うづまさのそれにならつて牛祭を催す事にめて、伊原青々園せい/\ゑん祭文さいぶんを、梅幸ばいかうの振付で、その往時むかし丑之助うしのすけの名にちなんで菊五郎が踊るのだといふ。