板昆布いたこぶ)” の例文
潮風で漆のからびた、板昆布いたこぶを折ったような、折敷おしきにのせて、カタリと櫃を押遣おしやって、立てていたかかとを下へ、直ぐに出て来た。
海異記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
雲平なるもの、板昆布いたこぶのような袖口から、真黒まっくろな手を出して、図太くさらえ込む形で手招く。
わか紫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)