東豊山とうほうざん)” の例文
朱塗しゅぬり不動堂ふどうどうは幸にして震災を免れしかど、境内の碑碣ひけつは悉くいづこにか運び去られて、懸崖の上には三層の西洋づくり東豊山とうほうざんの眺望を遮断しゃだんしたり。
礫川徜徉記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
これと対して牛込うしごめの方を眺めると赤城あかぎの高地があり、正面の行手には目白の山の側面がまた崖をなしている。目白の眺望は既に蜀山人しょくさんじん東豊山とうほうざん十五景の狂歌にもある通り昔からの名所である。