本草和名ほんぞうわみょう)” の例文
古く深江輔仁ふかえのすけひとの『本草和名ほんぞうわみょう』には、このコブナグサを藎草ジンソウにあててその和名を加伊奈(カイナ)一名阿之為アシヰとしてあり
植物一日一題 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
大医博士深根輔仁おおいはかせふかねすけひとの『本草和名ほんぞうわみょう』にもねえ全く変り種だ、だろう、多分なあ、こいつがそれ、キバナノレンリソウとでもいうやつなんだろう、しかとは言えねえがね。
大菩薩峠:37 恐山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
日本の古医書は『続群書類従ぞくぐんしょるいじゅう』に収めてある和気広世わけひろよの『薬経太素やくけいたいそ』、丹波康頼たんばのやすよりの『康頼本草やすよりほんぞう』、釈蓮基しゃくれんきの『長生ちょうせい療養方』、次に多紀家で校刻した深根輔仁ふかねすけひとの『本草和名ほんぞうわみょう』、丹波雅忠まさただの『医略抄』
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
またその蔓の名はアケビカヅラであって、これは古く深江輔仁ふかえのすけひとの『本草和名ほんぞうわみょう』、源順みなもとのしたごうの『倭名類聚鈔わみょうるいじゅしょう』に出ている。
植物一日一題 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
またあるいは畔田翠山くろだすいざんの『古名録』に在る様に知佐木チサノキ(『延喜式えんぎしき』)、知佐(『万葉集』)、加波知佐乃岐(『本草和名ほんぞうわみょう』)、賀波知佐乃木(『倭名類聚鈔』)
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
今から一〇九〇年も前に出来た深江輔仁ふかえのすけひとの『本草和名ほんぞうわみょう』に「和名、於爾布須倍」すなわちオニフスベと出ているが、しかもその書にはなにもその意味は書いてない。
植物一日一題 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
すなわちこの麦門冬をヤマスゲと称することは古く深江輔仁ふかえのすけひとの『本草和名ほんぞうわみょう』ならびに僧昌住しょうじゅうの『新撰字鏡しんせんじきょう』にそう出ており、また源順の『倭名類聚鈔』にも同じくそうある。
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)