木茸きくらげ)” の例文
勿論、独身らしいのです。寸人豆馬すんじんとうばと言いますが、豆ほどの小僧と、馬に木茸きくらげの坊さん一人。これが秋の暮だと、一里塚で消えちまいます、五月の陽炎かげろうを乗ってきます。
河伯令嬢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
坊主様ぼんさまも尼様も交ってよ、尼は大勢、びしょびしょびしょびしょと湿った所を、坊主様は、すたすたすたすた乾いた土をく。湿地茸しめじたけ木茸きくらげ針茸はりたけ革茸こうたけ羊肚茸いぐち白茸しろたけ、やあ、一杯だ一杯だ。
茸の舞姫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)