曳々声えいえいごえ)” の例文
旧字:曳々聲
二十人の人足が曳々声えいえいごえを出してそれを担ぎ上げました。甲州に入っての勤番支配の権威は絶大というべきものです。
府中の方から来る肥料車こやしぐるまも、あと押しをつけて、曳々声えいえいごえして家の方へ急いで居る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
やがて孫呉空そんごくうが雲の上を曳々声えいえいごえ引背負ひっしょったほどな芭蕉を一枚、ずるずると切出すと、ぷん真蒼まっさおにおいが樹の中にこもって、草の上を引いて来たが——全身ひっくるまって乗っかった程におおきいのである。
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
曳々声えいえいごえで、水を押し上げようと努力つとむ気勢けはい
海の使者 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)