早駕はやかご)” の例文
早駕はやかご三挺ご用意。十分に酒代さかてをくれ、道中肩つぎなし、なるべくは通し約束、賃銀にかけかまいなく、足ぶし腕ぶしの達者をえらんでおくこと。
鳴門秘帖:06 鳴門の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「何うもや——いや早や、さて早や、おさて早や、早野勘平、早駕はやかごで、早や差しかかる御城口——」
三人の相馬大作 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
「——ゆうべも、また今朝も、赤穂のほうへ、浅野家の方たちが、早駕はやかごにのって、次々に急いで行ったとやらで、町の衆が、いろいろ噂をしておりますが」
往来おうらいをみていると、宿やどをとれずにかけあっている田舎武士いなかざむらいや、酒気しゅきをおびている町人ちょうにんや、れをよんでいる百姓ひゃくしょうや、えッさえッさと早駕はやかごで、おくればせに遠地えんちからけつけてくる試合しあい参加者さんかしゃ
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)