“日野春”の読み方と例文
読み方割合
ひのはる100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
鶴瀬村を過ぎれば菱山ひしやま村、甲運こううん村を過ぎれば甲府城下、韮崎にらざき過ぎれば穴山の宿、日野春ひのはるを過ぎれば葛木かつらぎ駅路えきろ、ここから信濃の国となる。
剣侠受難 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
中央線でいうならば、山梨県は小仏こぼとけのトンネルからはじまり、向うは日野春ひのはる富士見ふじみの二つの停車場ていしゃじょうのなかほどでおわるのだが、見て行くうちに屋根の形がいつの間にかまるでかわってしまう。
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
この峠に立ったなら、白峰は指呼しこの間に見えよう、信州徳本とくごう峠から穂高山を見るように、目睫もくしょうの間にその鮮かな姿に接することが出来ないまでも、日野春ひのはるから駒ヶ岳に対するほどの眺めはあろう。
白峰の麓 (新字新仮名) / 大下藤次郎(著)