新樹しんじゅ)” の例文
山の手は庭に垣根に到る処新樹しんじゅの緑したたらんとするその木立こだちの間より夕陽の空くれない染出そめいだされたる美しさは、下町の河添かわぞいには見られぬ景色である。
有栖川宮ありすがわのみや妃慰子殿下、新樹しんじゅつぼね、高倉典侍、現岩倉侯爵の祖母君、故西郷従道さいごうつぐみち侯の夫人、現前田侯爵母堂、近衛公爵の故母君、大隈おおくま侯爵夫人綾子、戸田伯爵夫人極子を数えることが出来る。
明治美人伝 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)