数珠玉じゅずだま)” の例文
芸者、紳士、警官、お酌、判事、検事、等々々といった順序に重なり合った珍妙極まる人間の数珠玉じゅずだまなんだ。
爆弾太平記 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
派手な衣を着けて、顔のてらてらしたその法師ぼうずは、じろじろお庄の顔を見い見い水晶すいしょう数珠玉じゅずだまなどを数えていたが、示されたことはあまり望ましいことでもなかった。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
氷が新しいならば、こかい球形の泡が数珠玉じゅずだまのように上下に積みかさなっている場合の方が多い。
「だいたい幼年期からの傴僂には、上部の肋骨が凸凹になっていて数珠玉じゅずだまの形をしているものだが、それがこの像のどこに見られるだろう。だが、試しに、この厚い埃を払って見給え」
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
「あとで、あらうからいいよ。数珠玉じゅずだまだって、このあおかいよりきれいだぜ。」
眼鏡 (新字新仮名) / 小川未明(著)