救助きゅうじょ)” の例文
もうまもなく救助きゅうじょの人たちがトンネルをぬけて、水について来ることをわたしたちは知った。けれどもこうなってから幽閉ゆうへい最後さいごの時間がこのうえなく苦しかった。
だがまだわたしは人びとの足を止めさせ、目をつけさせるほどなさけないありさまにもなってはいない。それにおかみ救助きゅうじょを受けるようなはずかしいことはできない。
わたしは急いで仲間なかまの所へかけもどって、もうはしごだんの所まで泳いで行けること、それから救助きゅうじょに来た人たちにどの方角ににげていいか聞くことができるとげた。
つるはしの音と、救助きゅうじょのためにはたらいている人たちのび声がかすかに、しかしひじょうにはっきりと聞こえて来た。このゆかいな興奮こうふんぎると、わたしはこごえていることを感じた。