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放肆
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ほしいまゝ
ふりがな文庫
“
放肆
(
ほしいまゝ
)” の例文
谷底の石の間から湧く温泉の中へ吾儕は肩まで沈んで、
各自
(
めい/\
)
放肆
(
ほしいまゝ
)
に手足を伸ばした。そして互に顏を見合せて、寒かつた途中のことを思つて見た。
伊豆の旅
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
あゝ声を揚げて
放肆
(
ほしいまゝ
)
に泣いたなら、と思ふ心は幾度起るか知れない。しかし涙は頬を
霑
(
うるほ
)
さなかつた——丑松は
嗚咽
(
すゝりな
)
くかはりに、大きく口を開いて笑つたのである。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
学校から帰へつて、蓮華寺の二階へ上つた時も、風呂敷包をそこへ
投出
(
はふりだ
)
す、羽織袴を脱捨てる、直に丑松は畳の上に倒れて、
放肆
(
ほしいまゝ
)
な絶望に
埋没
(
うづも
)
れるの外は無かつた。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
左様
(
さう
)
いふ風だから、後進の丑松に対しても
城郭
(
へだて
)
を構へない。
放肆
(
ほしいまゝ
)
に笑つたり、嘆息したりして、日あたりの好い草土手のところへ足を投出し乍ら、自分の病気の話なぞを為た。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
“放肆”の意味
《名詞》
気儘でだらしないさま。
(出典:Wiktionary)
放
常用漢字
小3
部首:⽁
8画
肆
漢検1級
部首:⾀
13画
“放”で始まる語句
放
放蕩
放埒
放擲
放火
放縦
放恣
放逐
放埓
放免