搖籃ゆりかご)” の例文
新字:揺籃
ひとりは目をさめしゐて搖籃ゆりかごを守り、またあやしつゝ、父母ちゝはゝの心をばまづ樂しますことばを用ゐ 一二一—一二三
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
それは冷たい搖籃ゆりかごの中に病める小兒のやうに私の胸の中に顫へてゐた。病氣と惱みがそれを掴んでゐた。
愛の搖籃ゆりかごの中に温かき日に照され清淨の月に接吻された兒が、世によくある奴の不運といふ高利貸に、親も奪はれ家も取られ、濁りなき血の汗をしぼり搾られた揚句が、冷たい苔の下に落ちた青梅同樣
雲は天才である (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)