揺曳たなび)” の例文
旧字:搖曳
余が桜の杖にあごささえて真正面を見ていると、はるかに対岸の往来おうらいい廻る霧の影は次第に濃くなって五階だての町続きの下からぜんぜんこの揺曳たなびくもののうちに薄れ去って来る。
カーライル博物館 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)