“振棄”の読み方と例文
読み方割合
ふりす100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
時代の進運というものは冷酷極まるもので、自分と一緒に駈けるだけの力のないものをば容赦もなく振棄ふりすててずんずん変転してゆく。
我輩の智識吸収法 (新字新仮名) / 大隈重信(著)
其のうえ斯んな身重に成って、今更何うする事も出来ない身の上に成った者を振棄ふりすてゝ、許嫁のお内儀かみはんを自分の傍へ呼んで置き、私の方へは文一本よこさずに
或時は女に振棄ふりすてられた色男のように愚痴ッぽく厭味いやみであったりした。
斎藤緑雨 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)