拾上ひろいあ)” の例文
みんな黙ってその後姿を見送っていたが、新田進はふと金森村医の掛けていた椅子いすの下に、見慣れぬ紙片かみきれが落ちているのをみつけて、かがみながら拾上ひろいあげた。
廃灯台の怪鳥 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
以上はコルテス博士がポルトガルの海岸にて拾上ひろいあげし、不思議なる瓶中びんちゅうより出でし不思議なる書面なり、記者はもはや多く記さず、賢明なる読者諸君は、なにゆえに近頃ヨーロッパの学者社会より
南極の怪事 (新字新仮名) / 押川春浪(著)