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抬
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もた
ふりがな文庫
“
抬
(
もた
)” の例文
夫の膝を右の手で揺り動かしつ
掻
(
か
)
き
口説
(
くど
)
けど、
先刻
(
さき
)
より無言の仏となりし十兵衛何ともなお言わず、
再度
(
ふたたび
)
三度かきくどけど
黙黙
(
むっくり
)
としてなお言わざりしが、やがて
垂
(
た
)
れたる
首
(
こうべ
)
を
抬
(
もた
)
げ
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
だが、そろそろとその青かった月代が、
胡麻
(
ごま
)
黒く伸びかかって来ると、やはりよくない。どうもよくない。極め付きのあの退屈が、にょきりにょきりと次第に鎌首を
抬
(
もた
)
げ出して来たのです。
旗本退屈男:04 第四話 京へ上った退屈男
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
いきみ
罷
(
や
)
むと、せいせい肩で息をして、術なげに手をもじもじさせていた。そして時々頭を
抬
(
もた
)
げて、当てがわれた
金盥
(
かなだらい
)
にねとねとしたものを吐き出した。
宵
(
よい
)
に食べたものなどもそのまま出た。
黴
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
浅井が興奮したような顔を
抬
(
もた
)
げて言い出した。
爛
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
抬
漢検1級
部首:⼿
8画