“抓(つ)” の例文
何でこんなことをするのだろう? と狐(きつね)に抓(つ)ままれでもしたように、私には何が何だかわからなかった。
吾々は強すぎる光線や、嫌な匂ひに出遇ふと、それを防ぐのに、眼を閉ぢ、鼻を抓(つ)まんで避けてゐる。
父親に告口をしたのが憎らしいと云って、口を抓(つ)ねられたり、妹を窘(いじ)めたといっては、二三尺も積っている脊戸(せど)の雪のなかへ小突出(こづきだ)されて、息の窒(つま)るほどぎゅうぎゅう圧しつけられた。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
だが、この辺は、湿潤(しつじゅん)な地で鼻を抓(つ)ままれても分らないほどな闇だった。
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
お尻を抓(つ)ねればお尻が痛いのだ。お腹が空(す)くとお腹が空くのだ。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「股を抓(つ)ねれば股だけが痛いのですよ」
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)