手書しゅしょ)” の例文
『民間雑誌』は福沢の経営する所の日刊新聞で、今の『時事新報』の前身である。福沢は保の文を采録し、手書しゅしょして保に謝した。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
浅野弥兵衛をして、その使者にえらび、即日、手書しゅしょを持たせて、安土へやった。もちろん右府信長へ宛ててである。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
殊に比良野助太郎と書した荷札が青森の港に流れ寄ったという流言などがあって、いよいよ心を悩まするなかだちとなった。そのうちこの年十二月十日頃に青森から発した貞固の手書しゅしょが来た。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
小六の手書しゅしょが、蜂須賀村から八方へ飛んだ。
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかしこれは枳園の手書しゅしょではなくて、その訃音ふいんであった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)