戸次へつぎ)” の例文
それは長男の信親が豊後の戸次へつぎ川で戦死したので、四男の盛親を世嗣ぎとして、それに信親のむすめを配偶にしようと云うのであった。
八人みさきの話 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
かねがね平家に服従の様子をみせていた、緒方おがたの三郎をはじめとして、臼杵うすき戸次へつぎ松浦まつら党といった面々が、東国源氏に加わったというのである。
戸次へつぎ与左衛門、四宮しのみや隼人、永井兵左衛門、坪内作馬、石橋源右衛門、鵜野九郎右衛門、桜井三右衛門、有竹作左衛門、これらの輩は一味の中でもいずれも一方の大将株で
正雪の遺書 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
臼杵うすき戸次へつぎ松浦まつら党などが、大挙して攻め寄せるとか、耳に入るもの一つとして平家に有利な知らせではない。
という意見の対立があったが、結局、公家たちの意向が通って、院の御下文おんくだしぶみが義経の手に渡った。それには、緒方三郎始め、臼杵うすき戸次へつぎ松浦党まつらとうの面々が、義経の下知に従うべきことと記されていた。