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慌忙
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あわただし
ふりがな文庫
“
慌忙
(
あわただし
)” の例文
彼は
忽
(
たちま
)
ち
眼
(
まなこ
)
を着けて、木立は垣の如く、花は幕の如くに
遮
(
さへぎ
)
る
隙
(
ひま
)
を縫ひつつ、
姑
(
しばら
)
くその影を
逐
(
お
)
ひたりしが、
遂
(
つひ
)
に
誰
(
たれ
)
をや
見出
(
みいだ
)
しけん。
慌忙
(
あわただし
)
く母親に
咡
(
ささや
)
けり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
汗を流さんと風呂場に急ぐ廊下の
交互
(
すれちがひ
)
に、貫一はあたかもかの客の湯上りに出会へり。こたびも彼は
面
(
おもて
)
を見せじとやうに、
慌忙
(
あわただし
)
く
打背
(
うちそむ
)
きて過行くなり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
身を起すとともに貫一は落散りたる書類を
掻聚
(
かきあつ
)
め、
鞄
(
かばん
)
を拾ひてその中に
捩込
(
ねぢこ
)
み、さて
慌忙
(
あわただし
)
く座に
復
(
かへ
)
りて
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
慌
常用漢字
中学
部首:⼼
12画
忙
常用漢字
中学
部首:⼼
6画
“慌忙”で始まる語句
慌忙惑