愚僧わし)” の例文
海「困ったもんだな、何じゃしらんが愚僧わしは今寝たがねえ、何うか用があるなら明日あす来て貰いたいものじゃがねえ」
「当今、伊賀の名張なばり下石おろしというのがある、これに宝蔵院流正統が伝わっているという話じゃ、愚僧わしは詳しいことは知らぬ、それにまた、術の妙を得た人には、この近いところ——」
海「しからん事を、出家の身の上で其の様な事を、たれがそんなことを云うたか愚僧わしは一向覚えはないで」
呆れ返ってもう物が云われん、さア/\さっさと帰って下さい、愚僧わし其様そないな事は聞くのもいやじゃ