“惨雨”の読み方と例文
読み方割合
さんう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いま、この化物屋敷には、暗澹あんたんとして雲のたれる空の下に、戟渦げきか巻きあふれて惨雨さんういつやむべしとも見えない。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
かれが心のはげしき戦いは昨夜にて終わり、今は荒寥こうりょうたる戦後の野にも等しく、悲風惨雨さんうならび至り、力なく光なく望みなし。身もたまも疲れに疲れて、いつか夢現ゆめうつつの境に入りぬ。
わかれ (新字新仮名) / 国木田独歩(著)