“さんう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
山雨54.5%
傘雨27.3%
惨雨18.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
半里か一里ごとには肩代りしてゆくのだが、道はぬかるむばかりだし、山雨さんうは輿の御簾ぎょれんを打ッて、帝のお膝のあたりも冷たく濡れてきたにちがいない。
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
もし/\、久保田くぼたさん、とんで、こゝで傘雨さんうさんにおにかゝりたい。これではになりますまいか。
木菟俗見 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
かれが心のはげしき戦いは昨夜にて終わり、今は荒寥こうりょうたる戦後の野にも等しく、悲風惨雨さんうならび至り、力なく光なく望みなし。身もたまも疲れに疲れて、いつか夢現ゆめうつつの境に入りぬ。
わかれ (新字新仮名) / 国木田独歩(著)