惟義これよし)” の例文
漸くたどりついた筑前の太宰府では、惟義これよしとか申す者に追われて、まったく頼るところのない浪々の身の上になったのです。
太宰府に落ちて、やや小康を保った平家は、九州に都を定め、皇居を造るべきであるなど、公卿たちが相談してはいたが、惟義これよし謀叛むほんせりとの報が伝わると、俄かに動揺した。
落ち行く先をいろいろと考えた末、九州の豪族、緒方おがたの三郎惟義これよしを頼って行くことにした。
伴う人々は安田三郎義定よしさだ、大内太郎惟義これよし、村上判官代康国やすくに、田代冠者信綱などがあり、侍大将には土肥次郎実平、三浦介義澄、畠山庄司次郎重忠、和田小太郎義盛、佐々木四郎高綱、熊谷次郎直実なおざね
「大臣殿は、明日、鎌倉へ参られる。就ては、この重房もお供に加わって下向せねばならぬ。副将殿は、一先ず緒方おがたの三郎惟義これよしにまでお預けと決まったので、今夜のうちにお移り願いたい。車の用意もできておる」